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Channel: ラヴ・ハリ映画日記〜ときどき海外ドラマ〜
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「そこのみにて光輝く」★★★

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観たかったけど観損ねていた作品を、自宅のテレビで観ることができました。

やっと観れわい「そこのみ」を!

期待値を上げすぎて観たから、満足度はアレですが。
それでも、とっても良かったです。

函館でドン底生活をしている男女のラブストーリー。
暴力や性の描写はソフトでしたけど、ドン底生活の表現にはパンチが効いてました。

まずは、田舎の古い家屋の感じがよく出ています。

大道具さんが、がんばった!

鍵なんてかけない、開けっ放しの引き戸。
台所も、ひとっつも片付いておらず、そのへんに洗濯物が干されているという。

ゴミ屋敷ギリギリの線ですよ!

いや〜、ボクちゃんの田舎の近所にも、こういう感じのお家ありますよ。
臨場感たっぷりの生活臭にクラクラしました。

心理的なドン底状態の達夫役を演じた綾野剛に存在感。

この人、顔で勝負できますね。

アンタ顔で何でも落とせますよ、スズメでもツバメでも!

まーね。
めちゃめちゃイケメンというわけではありませんが。(←余計なひとこと)

昭和臭さも貧乏臭さも、いるだけで出せる人。

そして、どこかラテン系の風味も感じました。

ラテン名を付けるとしたらゴメスですよ!

そして、この映画は綾野剛の代表作であると共に、共演の池脇千鶴の代表作なんですよね〜。

千鶴が生まれつき持つ「幸薄さ」が大爆発。(←失礼)

社会に馴染めず、場末のバーで体を売るしかない女・・・。

バイト先は「イカの塩辛」工場ですよ!

桃屋の工場でしょうか?!(←未確認)

売春→塩辛→売春→塩辛・・・のループが、地味ですが効きました。

細か〜いジャブが効いてきたんですよ!

結果的に、千鶴のイメージが定着してしまいました「塩辛色の女」っていう!!

肉体的なドン底生活をおくる千鶴と、精神的なドン底生活をおくる綾野剛。
2人のドン底ピープルが出会ったときに奇跡がおこる。

ドン底ラブ!

ドン底生活をおくる2人らしく、初めてのチューは濁った海の中。

初めてのチューが泥水味!

それでも、なぜだか潤いがあって美しかったです。

アパートの真っ暗なお部屋では、イチャイチャしながらスイカをかじる2人。

ドン底で見つけた、一滴の甘い汁!

退廃的な世界観の中に、瑞々しさを感じる名シーンでした。

綾野剛と千鶴のコンビネーションでストーリーは進むのですが。
クライマックスの見せ場を担当しているのは第三者なんですよね〜。

おいしい部分は、別の人が持ってった!

2人は巻き込まれるだけ。
人生の主導権を握っていないんですよね〜。

そんなところも、せつなかったです。

きっとあの2人、手相の運命線も薄いんでしょうね〜ボクちゃんみたいに!


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  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • メディア: Blu-ray

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