
写真のネガ管理という地味な仕事をしていた男が、海やお山で冒険をする話です。
ハメ外しだわな!
映像が凝っとりました。
主人公が妄想するたび、それが映像になるという演出。
目の前に妄想が広がんのさパァァッと!
ああもう、夢かうつつか分からんわい!!
そんな映像技術を交えながら、地味な男が、粋な男に成長していきますよ。
「会社で役員の言いなりになんな。世界で大冒険するのが男なんじゃい」みたいな意気込み。
「あえて、酔っ払い操縦士のヘリに乗るのが冒険なんじゃい」みたいな。
「あえてオンボロの漁船に乗せてもらうのが冒険なんじゃい」みたいな。
危ない方に行け逆に、という男のロマンだわな!
そんな美学に貫かれているので、大自然も壮大で美しいし、冒険自体もスタイリッシュでした。
自転車やスケボーで大自然の中を走り下りたりして、清清しいシーンがたくさん。
アメリカ人が抱いている「大自然のイメージ」を味わい尽くしました。
満喫したわい!
こういうシチュエーションを、もし日本人が描いたら…。
飯ごうで炊いたごはんが真っ黒に焦げていたり、おかずのメザシが腐ってたり、煮たカレーが薄すぎてサラサラだったりするんだろうね!(←キャンプかい)
最初はシリアスな話かと思って、マジメに観てましたのですが。
だんだん「コレってコメディ映画なんじゃ?」と思うようになってきました。
だいたい主演も監督もベン・スティラーだし〜。
陽気なあの子ですよ!
明らかに「ベンジャミン・バトン」のパロディ映像が入っとるしな〜。
そう思いながら観ていたら、主人公の行動が「大自然を相手にした漫才」みたいに思えてきましたよ。
大自然がツッコミで、主人公がボケる、みたいな関係。
ジャンルはネイチャー・コメディなんでしょうか?!
だんだん、どんな心構えで鑑賞すればいいかよく分からなくて、ちょっと困りました。
「シリアス?コメディ?ファンタジー?」と、いろいろあって、掴みづらかったんですよヌルヌルしたなめこみたいに!
その、あいまいなところが魅力なのだと思いますけども。
ショーン・ペンが出てきたときは、一気に画面が引き締まりました。
締め上がったわい!(←首でも絞められたんかい)
いるだけで緊張感を出せるのは、ショーン・ペンか、銭湯に入ってきた全身刺青の人くらい!
カリスマ・カメラマンの役がピッタリのショーン・ペンですが。
彼が隠した1枚のネガを探し出し、何が映っているか確かめよう…というのが話の発端。
ボクちゃん、何が映っているのか推測し、それを見事に当ててしまいました。
ズバリですよ!
オチの推測は、ハズレたほうが楽しめるというもの。
当たらなくていいのに、当たっちゃったんですよ、フグの毒みたいに!
ハァ…。
年賀状のお年玉くじは、さっぱり当たんないのにな〜。
切手シートですらな〜。