
ドキュメンタリーですよ。
アレハンドロ・ホドロフスキーさんが監督したがったSF大作、「DUNE」が企画倒れになった経緯と、その作品内容が詳細に明かされております。
まずは、現在80代のホドロフスキーさんがお元気。
お達者だわな!
とても80代とは思えない。
全くヨボってない!
もう、しゃべる、しゃべる…。
男・徹子!
ありゃあ相当摂取してるね、高麗人参エキス!!
内側から溢れ出るエネルギーに圧倒されました。
今ですら、こんなにうっとおしい…いや、お元気なんだから、「DUNE」の企画を進めていた40代は、もっとほとばしっていたのでしょうな〜パッションが!
芸術センスが卓越しているホドロフスキーさん。
「DUNE」の企画内容もブッ飛んでいて、ちょっと衝撃。
「ドラッグなしでもトリップできる映像」を目指したという、激しい極彩色。
宇宙船なんてトラ縞。
まるで「うる星やつら」のラムちゃんのパンツ!
パンツが飛んでるみたい!!
皇帝役のキャスティングなんてダリですよ。
ダリって画家のダリ!
コレって今で言えば「宇宙の女王役を草間彌生さんが演じる」みたいなもんだよね!?
メビウスがキャラクターデザインと絵コンテを書き上げていて、あとは撮影するだけの状態。
メビウスの鉛筆画が、どれも上手くて素晴らしい〜。
絵コンテをCGで動かした再現映像もイイ感じ。
もう、絵コンテ映像だけ観ていたいくらい。
もう「絵コンテ・CGアニメ」化すりゃあいいのに〜。
もしくは「パラパラまんが」にしてもらったら?鉄拳さんに!
この映画製作と公開が実現してれば、そりゃあ話題になったと思います。
ボクちゃんも、きっと気に入ったと思う〜。
が、やはり70年代という時代に、このセンスは早すぎたかも。
暴力的な要素もあるし。
マニアにはウケると思うけど、一般客には難しいかも。
「アナ雪」の客には厳しいかも〜!
もしボクちゃんが70年代の映画会社の重役なら、企画内容がカルトすぎて、やっぱり製作にストップかけちゃうかも…。
「ちょっとタンマ」って言っちゃうかも〜!
「映画を作りたいだけなのに、許可が必要だなんておかしい」と嘆くホドロフスキーさん。
おっしゃるとおり。
ホント、ただ純粋なだけの芸術家。
人生を賭けた企画が中止になり、気の毒で仕方なかったです。
「企画は良いけど、ホドロフスキー監督は外したい。はじき飛ばしたい、おはじきみたいに!」…みたいなことまで言われたらしいです。
ちょっとしたイビリだわな!
いくらなんでもかわいそうで、ボクちゃん、ちょっと涙が出そうになりました。
でも、重役の意見を取り入れて実現させるよりは、中止にして良かったんだよ〜。
中止されたおかげで、ホドロフスキーさんの「DUNE」は語り継がれ、「人の頭の中で完成形になる」という、純度100%の芸術になったんだもんね。