
音楽って楽しいものだと思ってました。
思い込みですよ!
刷り込み、刷り込み!!
音楽を、こんなにも苦しく、暴力的で、怒りに満ちたものとして描いてしまうとは・・・。
負のパワーと毒気に、圧倒されっぱなしでした。
音楽映画っていろいろありますが。
最近だと「はじまりのうた」とか観て、はしゃいでいたボクちゃん。
キャッキャ、キャッキャ言いながら、手を叩いて喜んでいたボクちゃん!
あのときは、劇中の音楽を聴きながらウキウキした気分でした。
ウキウキ・ウォチングですよ!
あの映画を鑑賞していたときは、天国にいる気分だったのです。
草原で踊っていた気分ですよ、子リスや白ウサギと輪になって!
そんなボクちゃんが「セッション」を観て、いきなり肥溜めに頭から落とされた気分に!!
同じ音楽映画でも、「はじまりのうた」の路線とは正反対。
ユルくナーイ!
カチッとした音楽です。
ガッチガチですよ!
僅かな音もハズしちゃいかん。
もしも音程ハズしたら・・・。
鬼教師にぶたれてしまう!
劇中では、鬼教師を前にして、音楽学校の生徒さんたちは下を向いとる。
地べたを見とる!
鬼教師に目を合わせたらいかん。
目を合わせたら噛み付かれるよ!(←野生の猿かい)
鬼教師はモラハラ、セクハラ当たり前。
全編がパワハラづくし!
生きがいが「生徒への侮辱」なんですよね〜。
新人ドラマーに、最初は笑顔で近づく鬼教師。
新人ドラマーの家族について聞きだしたらば、その情報は侮辱に使う!
効果的に二次使用!!
「お前の母ちゃん、夜逃げしたんだってなコノヤロ〜!」と怒鳴り声。
こんな先生、最悪。
たまらんわい!
新人ドラマーの叩く太鼓に、「テンポが違う」と鬼教師。
「早い!」「遅い!」「早い!」「遅い!」「早い!」「遅い!」と鬼指導。
新人ドラマーは、自分の叩く太鼓が早いのか遅いのか、分からくなるという鬼時間!
あげくの果てに、教師からビンタされまくりの新人ドラマー。
叩かれて叩かれて・・・どっちが太鼓か分かんナーイ!
そのうち泣きだす新人ドラマー。
映画史上に残る名しごき!
これは、しごき映画ですよ!!
鬼教師は根っからのサイコ野郎なのですが、1%くらい人間味があるんですよね〜。
果汁1%の世界ですよ!
心の闇が濃すぎるから、そこで輝く1%の光が際立ちますよ、お吸い物に一滴しぼったカボスのお汁みたいに!
そんなところがキャラクターに深みを与えておりました。
鬼教師を演じたのはJ・K・シモンズですよ。
迫力満点、その顔面!
表情がハッキリしていて分かりやすいです。
LINEのスタンプみたいな顔なのであった。