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「万引き家族」★★★★

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安藤サクラさん他、貧乏家族を演じる役者さんの演技に魅了されっぱなし。


酔いしれたわい貧乏芝居に!


鑑賞中は「サクラ最高。アンタ最高」と、ずっと心でつぶいやいておりました。


貧乏家には大黒柱的な存在のおじさんもいらっしゃいます。


大黒柱というか~、貧乏柱というか~!


それはリリー・フランキーさんが演じておりますけども。


本来は富豪のリリーさんですけども、今回は顔も体も貧乏クサッ!(←ホメ言葉)


リリー史上最高の存在感だと思いました。


リリーさんとサクラさんにはラブシーンもございます。


貧乏抱きですよ!


リリーさんの裸が目に焼きついて離れない。


まぶたの裏にこびりついたわい、枯れ枝みたいな体が!


貧乏愛の見せ場は、サクラさんの裸体に付いたネギを、リリーさんがお口で処理する、というもの。


バッチリでした、貧乏ネギの相性も!


貧乏一家が住んでいる屋敷内も古くて狭くて、これまた見事な散らかりっぷり。


玄関までもが物置状態!


うちの実家に何か通じるものがある・・・。


ゴミ屋敷寸前のリアリティ!


一見すると、普通の3世代家族に見える貧乏家ですが、実は犯罪で繋がった者同士。

全員の裏事情が、徐々に明かされていくという、ミステリーにも似た人物描写も面白いです。


彼らの事情が適度に重くて、秘密が明らかになるたびに「う~ん」と唸ってしまいました。


万引をしながら生活している貧乏家。

ある日リリーさんが、虐待されている女児を見つけ、その子を連れ帰って始まる物語。


一言で言えば、それは「誘拐事件」なのですが、そんな一言では片付けられないまま、いびつな幸福感にあふれた家族物語に発展。


確かに誘拐自体は犯罪だけど、法的には違法だけど、今回の場合、それを悪と呼べるのか?・・・と、いちいち考えさせられる筋書きでした。


ラストシーンに辿りついたときも、果たして登場人物はこれで幸せになったのか、それとも不幸になったのか。

ハッピーエンドとも、バッドエンドとも解釈できる、観客に答えをゆだねる幕切れも素晴らしいです。


最近は、なんでもネットのニュース記事で情報を得ますけども。

1行の見出しや、数行だけの内容では、事件や加害者の本質は見抜けるはずがない、そんなことも考えてしまいました。


今回の作品は是枝裕和さんが手がけた過去作「誰も知らない」「そして父になる」「三度目の殺人」「海よりもまだ深く」などの要素が少しずつ入っていて、まさに集大成~。


裕和のベスト盤~!


いつもの是枝風味に、風俗場面などの辛味が入ってる。


香辛料が振られてんよ!


カンヌ映画祭で最高賞に輝いたのも納得。


辛口じゃなきゃ賞をやりませんからな、あの祭!


激辛好きの祭ですから!



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万引き家族【映画小説化作品】

万引き家族【映画小説化作品】

  • 作者: 是枝 裕和
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2018/05/28
  • メディア: 単行本

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