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Channel: ラヴ・ハリ映画日記〜ときどき海外ドラマ〜
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「シング・ストリート 未来へのうた」★★★☆

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「はじまりのうた」等、音楽映画を撮らせりゃ世界一のジョン・カーニー監督。

最新作の舞台は1980年代のダブリンですよ。
14歳の少年がバンド活動を始めるお話です。

カーニー監督は世界的スターが共演した「はじまりのうた」でハリウッド・スタイルに懲りたのか、今回は素人感あふれる少年たちを集めたわい。

ズブのオイニーがプンプン!

手つかずの人材から煮出してるんですよ、上等なお出汁!!

まずは彼らの服装、時計、靴など、1980年代のダッサいファッションが最高〜。

ケミカルウォッシュのジーパンにジージャンの上下が目に染みたわい!

髪のボリューム感もスゴーイ。
昔の子どもって、こんな感じだったんですね〜。
見た目が完璧で圧倒されました。

今一番ダサく感じる時代を、あえてチョイス。
それをオシャレに、今風になんてアレンジなんてしない。

ダサいまま観客にぶつけてきてますよ!

投げつけてるんですよ、生のまま!!(←便を投げつけてくる動物園のゴリラかい)

そんなイタさと懐かしさを感じながら、少年たちのバンド活動シーンに、青春の疾走感がハンパない。

駆け巡る青春ですよ!

ダサいけど、相当輝いてました。
いや、ダサイからこそ輝くものなのかもしれません。

少年の頭の中で繰り広げられた、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ふうプロム映像が楽しすぎる〜。
見ていたら胸が熱くなり、変な涙が出てきたわい。

変なお汁ですよ!

バンドメンバーたちの交流よりも、主人公コナーのラブストーリーを前面に打ち出しているのがイイ感じ。
音楽活動をする理由は、年上の美少女にモテたいからという下心。

煩悩ベース!

口説き文句や自作の歌詞に、充満してます中2のダンディズム!!

こそばゆくなりつつも、その青臭さが何かイイ〜。

自分にも、こんなピュアな時代があったのかな〜?

無かったのかな〜?(←もはや忘却の彼方のようだ)

劇中歌は、どれも少年たちが自作した、という設定ですが。
子どもが作った曲にしては出来が良すぎましたけど、まあいいです。
みんな才能が豊かなんでしょうよ。

主人公コナーの家族も適度に描かれています。

夜に出かけようとする母に向かって父が「男に会いに行くんか?パンティどうする?穿かんでええわな、どうせすぐ脱ぐ!みたいなケンカのシーンを見て。
ボクちゃんも「うちの両親も昔、似たようなケンカしてたわな」と思い出しました。

コナーには兄と姉がいるんのですが。
コナーにとって兄は、音楽の知識と教えてもらったり、センスを磨いてもらった師匠みたいな感じなんですよね〜。
兄弟でありながら、師弟関係という構図が興味深かったです。

ボクちゃん一人っ子だから、コナーが兄と姉とも仲良くて、うらやましかったです。
「こんな兄と姉がいたらイイよね〜」・・・と思いました。

「♪将来、親の介護とか、全部任せられるもんネ〜!♪丸投げできるもんネ〜!!」・・・と思いました。

それがボクちゃんの「未来へのうた」なのでした。


Sing Street

Sing Street

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Republic
  • 発売日: 2016/04/29
  • メディア: CD

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