
たいしたお方じゃなメリル・ストリープ。
たいしたオババじゃよ!
今回のメリルは、ロックスターになる夢が破れた女役。
年をとっても独り身で、バイトしながら夜な夜なバーでギターを弾きながらロックを歌っている女。
吹き替えなしで挑戦した演奏っぷり、歌いっぷりが、なかなか様になっていてビックリ。
上出来、上出来、あの年で!
まずは髪型がキマってる。
服装もメリルに似合うタイプのロックテイストだし。
見た目が良いんですよね〜。
スタイリストのセンスがいいよ、亀恭子さんみたいに!
メリルの疎遠になった娘役を演じているのは、なんとメリルの実の娘のガマ子!(←メイミー・ガマー)
ついにガマ子が、メリルとのバーターに成功!!
普通ならメリルの娘役は売れ筋女優を配し、ダブル主演として集客したいところですが。
あえてキャスティングしたのは、華も実もないガマ子だよ!
何のトクにもなりゃしない!!
まずは、マーケティングを無視した製作陣のチャレンジ精神が素晴らしかったです。
ガマ子を使って「当たって砕けろ」ですよ!
実は、そんなガマ子の演技も意外に良いんですよね〜。
がんばって下品なキャラクターを演じてます。
勝負してんよ、母の分厚い胸を借りてさ〜!
それに実の母娘だからこそ「ママ、男に抱かれてんのかい」みたいなセリフが生きてます。
生きて腸まで届いたわい、ビフィズス菌みたいに!
それにガマ子の地味な顔にリアリティ。
ちっとも芸能オーラを感じナーイ!(←ホメ言葉)
ボロボロの生活感がにじみ出てんよ!!(←ホメ言葉)
その他、些細なことがリアルでした。
メリルが数年ぶりに元・夫、息子や娘に会う展開。彼らは、ロックをやっている母のことを煙たがっているのですが。
いつもそういうわけではない。
日によって仲良くもする。
人は白か黒かに分けられない。全ての者がグレーである、ということが感じられて共感できました。
また、家族というものは、それぞれが「個」なんですよね〜。
結局別人!
家族とはいえ、理解しあうのは大変ということも描かれていて「そうだよな〜」と思いました。
実は、唯一リアリティを感じなかったのがメリル・ストリープなんですよね〜。
これが45歳くらいの女性なら、なんとなく「いるかもな」と思えますけども。
60過ぎて、ロックバンドやってるオババなんておらん。
そんなオババを見たとしたら、多分それは妖怪ですよ!
それにメリル役の悪い部分が、ほとんど描かれておりません。
こんな良い人が、なぜ離婚して家族から嫌われているのか不明でした。
それにメリルは少〜しモテている。
ムラっとされて抱かれたし!!
60過ぎても男が抱きたがる対象というところがアレでした。

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