
最近のエンターテインメント界、多様化が進みましたな。
人種のるつぼ〜!
海外ドラマなんて、白人が出てくる方が珍しくなってきましたよ。
もう今は2017年ですし、白人も黒人も仲良し、ってことになってますけども。
今回の作品は、「パッと見は円満、だけど本当は・・・」という人種間の関係性をテーマにした、鋭い視点のスリラーになっております。
何か賞をとるとしたら「ある視点」部門ですよ!
白人は黒人を友達と認めてはいるが、やっぱりイジめたい、みたいなお話。
やっぱり、シメときたい、シメサバみたいに!・・・的なお話。
白人の言い分も「イジメたくてイジめてるのではありません。尊敬しているし、憧れているからイジめざるを得ないのです」みたいな感じ。
開き直ってますよ、言い訳も!
昔の黒人差別映画の中では、黒人に石を投げつけたり、来店を断ったり、イジメ方の表現があからさまでしたけど。
あけっぴろげでしたけど、おっぴろげ!
今回は全く違う、秘密めいたアプローチで、新鮮味がありました。
初めて観るタイプ、おニューですよ!
劇中では、白人宅に黒人客が来たら大歓迎。
だけど白人の態度や、白人宅での出来事に、黒人客は何か違和感を感じるんですよね〜。
何か心にチクっとすんのさ、お注射みたいに!
人種差別は激減した現代ですが、逆に黒人は白人の些細な態度が気になりだしてきた、という、そんな感覚を汲み取っているかのよう。
これは、超・イマドキの、繊細系・黒人虐待映画なのかも。
最新型・人種差別の幕開け~!
とは言いつつも娯楽性のある作品で、ジワジワ怖くて、とっても楽しめました。
主人公の黒人青年クリスが、白人のガールフレンド、ローズの実家に遊びに行くことからは始まる物語。
ローズのお母さん役がキャサリン・キーナーなのですが。
なんと催眠術を使えるんですよね~。
術使いの母ですよ!
なかなかの強敵で面白かったです。
ローズ宅の家政婦役を演じた黒人女性が怪演~。
笑いながら号泣するという演技が見物。
まるで竹中直人の芸みたいでした!(←それは「笑いながら怒る」芸ですか)
ローズの弟で、どこか危険な香りのする青年役を演じたは、こないだ観た「バリー・シール/アメリカをはめた男」で、バリー・シールの義弟役を演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズでした。
なんだ、アンタ売れてんじゃん!
「バリー・シール」に引き続き、トラブルメーカー役、そして美女の弟役、ということで。
主人公から見た「めんどくせえ、彼女の弟」というポジションを確立。
男性客に「こんな義弟はイヤ」と思わせる演技がお見事です。
「男性客受けの悪さ」が売り、という珍しいタイプの義弟男優でした。