
「20世紀少年」みたいなタイトルが付いてますが無関係~!
20世紀を駆け抜けた女性が描かれております。
昭和をかけぬけた女ですよ。
でんぐり返りで昭和をかけぬけた森光子みたいなもん!
主に描かれる時代は1970年代。
15歳の息子に対しての子育てや、自身の恋愛観について悩んでいる55歳のシングルマザーが主人公。
彼女のお名前はドロシアですよ。
ドロリッチじゃありませんから!
演じているのはベニ子なのですがね~。(←アネット・ベニング)
サッパリとした好感の持てる演技をしております。
自宅の部屋を他人に貸していて家賃収入もある様子のドロシア。
ああ、夢の大屋生活〜!
住民たちが個性的で、ちょっぴりオシャレな「めぞん一刻」みたいなフンイキも。
ドロシアは、設計事務所みたいなところで働く愛煙家で、若者文化にも理解がありますよ。
そんなところも、当時の「先端を行く女性」という感じ~。
ドロシアの女性像と共に、息子ジェイミーの思春期エピソードも描かれていて、母と子の「絆ドラマ」が展開するものの。
ビックリするような、とっぴょうしもない出来事が起こるわけでもなく・・・。
平和なお話。
ぬるま湯ストーリー!
鑑賞後に調べたら、今回の物語は、監督のマイク・ミルズ自身と母親をテーマにした、とのこと。
なんじゃい、アンタの話かい!
どおりで、とりたてて何にも起こらないはずなのでした。
それでも、母への敬意は十分に感じる内容。
これは「母の日」に観るといいかもしんない。
ジャンルはおかん映画ですよ!
息子ジェイミーが監督自身の役ということですけども。
まー、美形でかわいい子役を選んだわな。
アンタ、子ども時代は、そこまでかわいくなかったと思うけど?!・・・と思いましたが、まあいいです。
部屋を借りている女性役が、「フランシス・ハ」などでおなじみのグレタ・ガーウィグ。
息子ジェイミーの幼なじみ役がエル・ファニングという、最近人気の面子が集合~。
そして、みんな、もれなく演技はナチュラル派~。
そよ風みたいな女優陣ですよ、本上まなみみたいな!(←古いですか)
いや~しかし。
エル・ファニングは良くなる一方ですな~。
ベニ子と同じくらい目立ってる。
髪、顔、手足、肌感、そしてブラジャー!
全てが素晴らしい。
フレイクした者にしか出せない勢いを感じました。
そんなエル・ファニングを含め、子役にまで超・強力なシモネタを言わせているのが脚本の特徴。
脚本もマイク・ミルズが書いているのですが、アンタも調子に乗ったわな〜。
「シモネタ=面白い」という感覚がオッサンらしくて苦笑いでした。